肺気腫

動いたときに息が上がりやすい

階段を上がったときにすぐに息が上がる、周囲の人と同じくらいの速度で動くと息がしんどくてついていけない、など動いたときに呼吸がしんどくなります。また咳や痰がいつも出るようになります。呼吸器以外にも全身の筋力が落ちるサルコペニアになりやすくなる、糖尿病、骨粗しょう症、不安や抑うつ状態になりやすいなど様々な合併症、弊害が出てきます。原因として主には喫煙が挙げられますが他にも塵肺、大気汚染、アトピー、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、喘息の管理不良が原因となります。

増悪を繰り返すと呼吸機能が低下していく

風邪やインフルエンザなどの呼吸器の感染症をきっかけに、呼吸困難などの症状が悪化して、いつもの治療で改善せず、治療内容を変更する必要がある状態を「増悪」といいます。増悪を繰り返していると風邪などの急性期症状が改善しても呼吸機能や体力が元の状態にまで回復しないことがあります。特に新型コロナに5倍程度罹患しやすく、重症化もしやすいため感染予防は必須です。

薬、ワクチン、呼吸器リハビリが大切

完治は難しいですがしっかり治療することにより健常な人と同じような生活を送れます。喫煙している場合はまず禁煙しましょう。気管支拡張作用を持つ吸入薬は呼吸苦を軽減し、ステロイド吸入薬は気管支の炎症を抑制します。ワクチンは色々な感染症を防ぐことで増悪を減らし、死亡率を50%低下させることが報告されています。運動、呼吸器リハビリテーションはサルコペニアを予防するだけでなく呼吸器症状を軽減させます。当院でも外来にて取り組んでいますので興味のある方は受診してください。

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