GLP-1の様々な効果

GLP-1は糖尿病、肥満治療以外にも様々な治療効果がある

当院では最近、話題のGLP-1受容体作動薬「ウゴービ(セマグルチド)」を用いた治療を開始しました。この薬は、肥満治療として注目されていますが、実はそれ以上の健康効果を持つことが分かっています。今回は、セマグルチドの予期せぬ5つの有益な効果について、一般の方にも分かりやすくお伝えします。

1. 腎臓を守る作用

糖尿病の治療薬として知られるセマグルチドですが、腎臓にも良い影響を与えることがわかっています。慢性腎臓病のリスクを大幅に低下させる可能性があり、腎機能の低下を遅らせる効果が期待されています。最近の大規模な試験では、腎機能低下のリスクを24%も減少させたという報告もあります。


2. 物質依存を減らす効果

アルコールやニコチン、さらにはオピオイドなどへの渇望を軽減する作用が見られました。例えば、GLP-1薬を使用した患者ではアルコール乱用が50%減少したという研究結果も。これは、脳の報酬系に影響を与えることで、依存物質の快楽効果を弱めるからだと考えられています。


3. 痛みの軽減

炎症を抑える作用もセマグルチドの特長です。このため、肥満に関連する膝の痛みなどを緩和する効果が確認されています。特に関節炎などの痛みを抱える患者さんには大きなメリットとなるかもしれません。


4. 脳を守る作用

アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患に対しても、セマグルチドの可能性が研究されています。動物実験では神経の炎症を抑え、記憶や運動機能を改善する結果が得られています。現在、これらの効果を確認するための臨床試験が進行中です。


5. 心臓の健康をサポート

セマグルチドは心血管系にも良い影響を与えることがわかっています。血糖値や体重を改善するだけでなく、動脈硬化の進行を遅らせ、心血管イベント(例えば心不全や心筋梗塞)を減らす効果も確認されています。


GLP-1がもたらす可能性

GLP-1は、単なる「体重を減らす薬」ではありません。腎臓、心臓、脳、そして全身の炎症を改善するなど、総合的な健康をサポートします。当院では、患者さん一人ひとりの健康状態や目標に応じて、最適な治療を提案しております。

肥満やそれに伴うお悩みがある方、ぜひお気軽にご相談ください!
ウゴービを活用した治療を通じて、長期的な健康をサポートいたします。

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