かとう内科は脳神経内科(パーキンソン病)、いびき外来、睡眠時無呼吸症候群、糖尿病、痛風、肥満、風邪の診療を行っている今治でおすすめの内科です。土曜日診察あり。
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すくみ足の主な誘因
誘因のあることがパーキンソン病のすくみ足の特徴
パーキンソン病のすくみ足を引き起こすトリガー(誘因)については、以下のような状況が報告されています。
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方向転換(特に小回りの際)
- 180度や360度の方向転換は特にすくみ足の頻度が高く、患者の約26%で起こりやすいとされています。
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狭い通路やドアの通過
- 狭いドアの通過や、廊下から別の部屋に移動する際にすくみ足が見られることが多く、約12%の患者に見られます。
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デュアルタスク(複数の動作や認知タスクの同時遂行)
- 歩行しながら別の作業(例えば、会話や物を持つなど)を行うことがすくみ足の原因になることがあります。
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歩行速度の変化
- 速く歩く、または遅く歩く際にすくみ足が発生することがあり、速い歩行時に比べ、遅い歩行のほうが発生しやすい傾向があります。
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段差や階段の昇降
- 突然の段差や、階段の昇り降りもトリガーとなり得ます。
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その他の状況
- 空間が広くなる場所や、何かを避けようとする時、またはゴール地点に近づく時など、多岐にわたる状況がトリガーとなります。
すくみ足の予測因子
「修正不可能な因子」と「修正可能な因子」がある
修正不可能な因子(Non-Modifiable Predictors)
- 運動機能および能力の低下
- 発症年齢が高いほど、また病気の経過が長いほどすくみ足のリスクが高くなります。
- 脳のドーパミントランスポーター(DAT)減少や嗅覚の低下もリスク要因です。
修正可能な因子(Potentially Modifiable Predictors)
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運動機能とバランスの低下
- MDS-UPDRS(運動症状評価スコア)の高得点や、バランスの悪化(BergバランススケールやPIGDスコア)がリスクを高めます。
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非運動症状の増悪
- 自律神経機能障害(便秘や血圧変動など)や、睡眠障害(REM睡眠行動障害など)、認知機能の低下がリスク因子として考えられます。
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精神状態の変化
- 抑うつや不安などの精神症状も、すくみ足の発生に影響を及ぼす可能性があります。
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PDの全体的な進行状態
- パーキンソン病全体の健康関連QOLが低い場合、すくみ足のリスクが上昇します。
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薬物療法の管理
- レボドパやCOMT阻害薬の使用量が多い場合、すくみ足の発生リスクが高まることが示されています。
すくみ足予防のための対策
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運動療法
- バランス訓練や、歩行訓練を通じて運動機能を改善し、すくみ足を防ぐことが期待できます。
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非運動症状の治療
- 自律神経機能や睡眠障害、認知機能をしっかりと管理し、これらの症状を軽減することが重要です。
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精神的および感情的な安定性の向上
- 抑うつや不安症状の治療を早期に行うことで、すくみ足の予防につながります。
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薬物療法の最適化
- レボドパの使用量を最小限に抑え、他の治療薬とのバランスを慎重に調整することが重要です。