睡眠時無呼吸症候群と2型糖尿病

2型糖尿病における睡眠時無呼吸症候群の合併率

2型糖尿病の人の中には、睡眠時無呼吸症候群という症状を持っている人が多いことが知られています。イギリスの糖尿病の専門クリニックで行われた調査によれば、2型糖尿病の患者234人の中で、65%の人がこの睡眠時無呼吸症候群を持っていました。その中でも、中くらいの症状を持っている人が23%、かなり重い症状を持っている人が17%でした。
 

睡眠時無呼吸症候群と2型糖尿病②

睡眠時無呼吸症候群における2型糖尿病の合併率

睡眠時無呼吸症候群という症状は、2型糖尿病を発症するリスクを高めるという報告がたくさんあります。いくつかの研究をまとめた結果、この症状が重いと、糖尿病になるリスクが約1.63倍高くなることがわかっています。また、太っている人や高齢の人は、これらの病気を同時に持っている可能性が高いとも考えられています。
 

睡眠時無呼吸症候群の重症度と糖尿病の合併症には関係がある

糖尿病性神経障害、網膜症、腎症 いずれも悪化

睡眠時無呼吸症候群があると、2型糖尿病の進行が早まる可能性が示されています。研究で、この症状の重さと血糖のコントロールがどう関係しているかを見た結果、睡眠時無呼吸症候群が重症になるほど血糖値が高くなることがわかりました。

また、睡眠時無呼吸症候群があると糖尿病性神経や腎症を合併しやすくなることが明らかになっています。英国の糖尿病のクリニックで調べたところ、しびれなどの糖尿病性神経障害を約2.8倍発症しやすくなることが分かりました。また、尿にタンパク質が出やすくなることや腎機能が低下しやすくなるが判明しました。

 

睡眠時無呼吸症候群と糖尿病は深く関係している

睡眠時無呼吸症候群の重症度はHbA1cとも関係

睡眠時無呼吸症候群が重症になると血糖値が上昇しHbA1cも上昇します。糖尿病治療にさいして睡眠時無呼吸症候群は見落とさないように注意が必要です。
 

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