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夏の高血圧と熱中症対策——塩分とのつきあい方

「汗をかくから塩分を」は高血圧の方には要注意。夏の水分・塩分の正しい使い分けを解説します

2026.07.11 更新

夏になると「熱中症予防のために塩分をとりましょう」とよく耳にします。でも、高血圧で治療を受けている方にとっては、この言葉が少し注意を要することをご存じでしょうか。実は、ふだんきちんと食事をとれている方が、夏だからといって日常的に塩分を増やす必要はありません。この記事では、日本高血圧学会の考え方をもとに、「夏の塩分と水分」との上手なつきあい方を、今治の暑い夏に合わせてやさしく解説します。

夏でも、高血圧の方の基本は「減塩」です

高血圧の食事の基本は、季節を問わず1日6g未満の食塩を目安にすることです。これは夏でも変わりません。「汗をかくから塩分を足さなきゃ」と考えて、梅干しや塩飴、味の濃いものを増やしてしまうと、かえって血圧の管理が難しくなることがあります。

日本高血圧学会も、3食きちんと食べている方が、日常生活の中で意図的に塩分を増やす必要はないという考え方を示しています。ふだんの食事から自然にとれる塩分で、通常の生活での必要量はまかなえるためです。

では、塩分補給が必要なのはどんなとき?

塩分をしっかり補う必要があるのは、大量に汗をかいた特別な場面に限られます。具体的には、炎天下での農作業や庭仕事、屋外でのスポーツや運動、長時間の外出などで、大汗をかいたときです。こうしたときには、水分と一緒に塩分やミネラルも失われるため、経口補水液やスポーツドリンクが役立ちます。

夏の水分・塩分のとり方(高血圧の方の目安)

  • ふだんの生活では、水やお茶(麦茶など)でこまめに水分補給を
  • スポーツドリンクや経口補水液は、屋外作業・運動・大量発汗のときの一時的な使用に
  • のどが渇く前に、少しずつ・こまめに飲むのがコツ
  • 「暑いから」を理由に、味の濃い食事や塩分の多いおやつを増やさない
特に注意していただきたい方

次のような方は、夏の体調管理について、あらかじめかかりつけ医と相談しておくと安心です。

血圧のお薬(特に利尿薬)を飲んでいる方

利尿薬は、体から水分と塩分(ナトリウム)を出すはたらきがあります。夏に大量の汗をかいたり、食欲不振・下痢・嘔吐・発熱で水分がとれなかったりすると、脱水になりやすく、めまいやふらつきの原因になることがあります。体調をくずしたときの水分・塩分・お薬の扱いについては、事前に相談しておくことを、日本高血圧学会もすすめています。

食欲不振・下痢・嘔吐・発熱があるとき

こうした「いつもと違う」状態のときは、脱水が進みやすく、血圧の薬の効き方も変わることがあります。がまんせず、早めにご相談ください。

ご注意:この記事は一般的な情報提供であり、診断や個別の治療の指示を行うものではありません。適切な塩分量や水分量、お薬の調整は、持病や体調、服用中のお薬によって一人ひとり異なります。特に、血圧・心臓・腎臓の病気で治療中の方は、自己判断で塩分や水分、お薬を大きく変えず、かかりつけ医にご相談ください。強い立ちくらみ、意識がもうろうとする、といった症状があるときは、早めに医療機関を受診してください。
まとめ

夏の熱中症対策はとても大切ですが、高血圧の方は「塩分を増やす」ことが必ずしも正解ではありません。ふだんは減塩を続けながら水分をこまめにとり、大汗をかいたときだけ塩分も補う——この使い分けが、血圧と熱中症の両方から体を守るコツです。ご自身の場合はどうすればよいか気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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