今治の内科|糖尿病・睡眠時無呼吸症候群・いびき外来・禁煙外来に対応。土曜日も診療しています。
サイトマップ- 0898-23-2310〒794-0821 愛媛県今治市立花町1-10-5
- メールでのお問合わせ
その持病、睡眠中に原因の一端があるかもしれません
高血圧の約6割・糖尿病の9割近くに合併 ― 脳神経内科専門医が解説します
「血圧の薬を飲んでいるのに、朝の血圧が下がりにくい」「気をつけているのに血糖値がなかなか改善しない」「家族から、寝ているときに息が止まっていると言われた」――こうした身近な悩みの背景に、睡眠中の無呼吸が隠れていることがあります。睡眠時無呼吸は、いびきや昼間の眠気だけの問題ではありません。高血圧・糖尿病・肥満、心臓・脳・腎臓・肝臓・肺の病気とも関係します。持病の診療とあわせて睡眠を確認することが、治療を考える手がかりになります。医療者向けの資料[1]と国内外のガイドライン・原著論文をもとに、総合内科・脳神経内科の視点から解説します。
📌 最初に押さえたい要点3つ
- 睡眠中の無呼吸は、酸素の低下と眠りの分断を一晩に何度も繰り返します。その積み重ねが、体を緊張させる神経(交感神経)の働きすぎ、血圧の変動、炎症を通じて全身に影響します。
- 高血圧・心房細動・糖尿病・肥満・脂肪肝・逆流症・腎臓病・COPDなど、多くの持病で無呼吸の合併が多いと報告されています。持病の治療が思うように進まないとき、睡眠を確認する価値があります。
- CPAP治療は、無呼吸そのもの・眠気・血圧には効果が示されていますが、心筋梗塞や脳卒中の予防、血糖・腎臓・肝臓への効果は「使い方や対象で結果が違う」「まだ確立していない」段階のものもあります。持病の薬や生活の治療は続けながら、組み合わせて考えるのが基本です。
🔄 なぜ睡眠中の無呼吸が全身に関係するのか
閉塞性睡眠時無呼吸とは
閉塞性睡眠時無呼吸は、睡眠中にのど(上気道)の空気の通り道が狭くなったり、ふさがったりする病気です。眠るとのどを支える筋肉がゆるみ、あおむけでは舌のつけ根が落ち込みます。そこに首まわりの脂肪やあごの形が加わると、息を吸うたびにのどがつぶれやすくなります。
呼吸が止まる(無呼吸)、または浅くなる(低呼吸)と、血液中の酸素が下がります。体は苦しくなって一瞬目覚めかけ(本人は覚えていません)、呼吸を再開します。これが一晩に何十回も繰り返され、「酸素の低下」と「眠りの分断」が積み重なります。この繰り返しが、交感神経(体を緊張・活動させる神経)を夜通し働かせ、血圧を上下させ、血管の内側に炎症や酸化ストレス(体の「さび」のような負担)を起こし、インスリン抵抗性(血糖を下げるホルモンが効きにくい状態)を招くと考えられています[2]。ひとつの土台の上に、いろいろな病気が別の顔をして現れる――これが「全身に関係する」理由です。
図:睡眠中の無呼吸が全身に影響する流れ(患者さん向けに簡略化した概念図)
睡眠中にのどがふさがる(無呼吸・低呼吸)※ 肥満・心不全・腎臓病のように、病気の側が無呼吸を悪化させる方向の関係(双方向)もあります。
「無呼吸がある」と「無呼吸症候群」は少し違います
検査では、睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数をAHI(無呼吸低呼吸指数)で表し、5以上を「無呼吸あり」、15以上を中等症、30以上を重症と分けるのが一般的です[2]。「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)」の診断基準では、AHI5以上で眠気などの症状か高血圧・心房細動などの併存疾患がある場合に加えて、AHI15以上であれば症状がなくても診断されます[2]。「眠くないから無呼吸症候群ではない」とは言えないわけです。一方、循環器領域のガイドラインは、症状の有無を問わずAHI5以上を「睡眠呼吸障害(SDB)」と定義し、ここには脳からの呼吸の指令が途切れる「中枢性」のタイプも含まれます[2]。記事中の「合併している割合」は研究ごとに対象や判定基準が違うため、数字だけを比べないようご注意ください。
夜中のトイレが増えるのも、サインのひとつ
無呼吸で胸の中の圧力が変動すると心臓の壁が引き伸ばされ、尿を増やすホルモンが出やすくなると考えられています。国内の閉塞性睡眠時無呼吸の患者さん195人の報告では、夜間に2回以上トイレに起きる方が40%でした[2]。夜間頻尿は前立腺や膀胱の病気、糖尿病、心不全でも起こりますが、いびきや無呼吸の指摘とセットなら、睡眠も疑う価値があります。
🩺 病気別に見る、睡眠時無呼吸との関係
資料[1]が取り上げる8つの領域を、「無呼吸との関係」と「治療についてわかっていること」に分けて見ていきます。持病が本人の努力不足で起きるわけではないのと同じように、無呼吸も体のつくりや病気の重なりで起こるものです。
無呼吸との関係
無呼吸が起きるたびに血圧は跳ね上がり、それが夜通し続くと夜間や早朝の血圧が下がらないタイプの高血圧になりやすくなります。海外の報告では高血圧の方の約6割にAHI5以上の無呼吸があり、日本の地域住民の調査でも高血圧の方の約2割に中等症以上に相当する夜間の酸素低下が見つかっています[2]。3種類以上の薬でも目標に届かない「治療抵抗性高血圧」では、海外の小規模研究で8割以上(AHI10以上)、別の研究で約6割(AHI15以上)に無呼吸が見つかったと報告されています[2]。国内の睡眠時無呼吸のガイドラインは、無呼吸を「二次性高血圧(原因のある高血圧)の主要な原因のひとつ」とし[3]、2025年改訂の高血圧ガイドラインも、コントロール不良の高血圧の原因疾患として無呼吸を適切に診断・治療する必要があるとしています[1][10]。
治療についてわかっていること
CPAPには降圧効果が期待でき、減量や降圧薬に上乗せする形で血圧が下がることが複数の臨床試験のまとめ(メタ解析)で示されています[3]。ただし下がり幅は平均で数mmHg程度で、重症の無呼吸やコントロール不良の高血圧、しっかり使えている方ほど大きい傾向があります[1][2]。CPAPは降圧薬や減塩の「代わり」ではなく「上乗せ」です。無呼吸の治療を始めても、血圧の薬や塩分・体重の管理は引き続き大切です(高血圧そのものは 高血圧の総合ガイド へ)。
心房細動:無呼吸のたびに心房に負担がかかる
心房細動は、心臓の上の部屋(心房)が不規則に細かく震える不整脈です。ふさがったのどで息を吸おうとすると胸の中が強い陰圧になり、心房が引き伸ばされます。そこに酸素の低下と自律神経の乱れが重なると、心房は不整脈を起こしやすくなります。これが毎晩続くと心房の壁が厚く硬く変化し、発作性だった心房細動が持続性・永続性へ進みやすくなると考えられています[2]。心房細動の方の8割前後にAHI5以上の睡眠呼吸障害が見つかったという報告があります[2]。心房細動がこわいのは、心臓の中にできた血のかたまりが脳へ飛ぶ「心原性脳塞栓症」――脳梗塞の中でも重症化しやすいタイプ――の原因になることです。
治療については、無呼吸を治療した方は除細動やカテーテルアブレーションの後に再発が少なかったという観察研究がある一方、無作為に割り付けた試験ではCPAPで心房細動の量が減らなかったという報告もあります[2][50]。循環器領域のガイドラインは、心房細動の方に無呼吸の問診とスクリーニングを行い、再発予防やアブレーションの効果を高める目的で無呼吸の治療を「考慮する」としています[2]。治療すれば心房細動が必ず止まるわけではありませんが、治せる負担を減らす選択肢のひとつです。
心不全・冠動脈疾患:症状や心臓の働きへの効果と、発作の予防は分けて考える
心不全の方の7割前後、急性冠症候群(心筋梗塞など)の患者さんの約半数(AHI15以上)に無呼吸が見つかったと報告されています[2]。症状のある無呼吸をともなう心不全ではCPAPが勧められ、息切れなどの症状や心臓の働きの改善が期待できます[2]。ただし、「症状や心機能がよくなる」ことと「心筋梗塞や死亡が減る」ことは別で、後者はまだ確立していません。
脳卒中:危険因子であり、脳卒中の後にも起こる
5つの観察研究をまとめた解析で、睡眠時無呼吸のある方は脳卒中を起こすリスクが約2.2倍と報告されています[13]。逆に、脳卒中を起こした方を調べると約7割にAHI5以上の睡眠呼吸障害が見つかります[2]。無呼吸は脳卒中の危険因子であると同時に、脳卒中の後に呼吸の調節が乱れて現れることもある、双方向の関係です。
では、CPAPで脳卒中や心筋梗塞を予防できるのでしょうか。心血管病のある無呼吸の方を対象にした大規模な無作為化試験(SAVE試験、ISAACC試験)では、CPAP群と非CPAP群で脳卒中を含む心血管イベントの発症に差がなく、脳卒中のガイドラインも「CPAP治療による脳卒中発症予防効果は証明されていない」としています[1][11][14][15]。一方、これらの試験ではCPAPの平均使用時間が短く、1晩4時間以上使えていた方に限った追加解析では脳卒中が少ない可能性が示されています[14]。ただし使用状況で後から分けた解析には偏りが入りやすく、決定的な証拠ではありません。現時点では「脳卒中の予防を目的とした無呼吸の治療は考慮してもよい」という控えめな位置づけで[1][11]、脳卒中の後の方には、生活機能の回復(機能予後)を助ける目的でCPAPを考慮することが勧められています[1][2]。
無呼吸との関係
夜間の酸素低下と眠りの分断は、交感神経とストレスホルモンの働きを高め、インスリン抵抗性や、インスリンを出す膵臓の細胞の疲れを招くと考えられています[2]。日本糖尿病学会のガイドラインも、睡眠時無呼吸症候群は2型糖尿病の発症リスクを高めると記載しています[4]。
数字を見るときは分母に注意が必要です。「糖尿病の方の86%に無呼吸」とよく引用される数字は、米国の肥満をともなう2型糖尿病の方(平均BMI約36)を調べた研究でAHI5以上が86.6%だったという報告で[16]、日本の一般的な糖尿病の患者さんにそのまま当てはまる数字ではありません。逆に「無呼吸のある方の何割が糖尿病か」は15~30%程度と報告されています[2]。いずれにしても、両者はよく重なります。
治療についてわかっていること
2020年の国内ガイドラインは「CPAP治療で糖代謝の改善が得られることを示すエビデンスは不十分」としています[3]。その後の無作為化試験をまとめた解析(7試験・691人、および11試験・964人)では、HbA1cが平均0.2~0.3%程度下がるという小さな効果が示され、1晩あたりの使用時間が長い研究ほど改善が大きい傾向がありました[17][18]。個別に見ると、血糖コントロール不良の方に6か月間CPAPを行い平均5時間以上使用した小規模試験ではHbA1cが約0.4%下がった一方[19]、比較的コントロールの良い方を対象にした大規模試験では差が出ていません[20]。
CPAPは「糖尿病を治す治療」ではなく、条件がそろえば血糖管理を少し助ける可能性がある治療です。血糖の薬・食事・運動は続けたうえで、無呼吸があれば一緒に治療する、という考え方が現実的です。くわしくは 睡眠時無呼吸と糖尿病は、なぜつながるのか と 睡眠時無呼吸の治療と血糖 をご覧ください(糖尿病全般は 糖尿病の総合ガイド へ)。
無呼吸との関係
首やのどの周囲に脂肪がつくと空気の通り道が狭くなります。さらに、おなかの脂肪で肺がふくらみにくくなると、肺が気道を下向きに引っ張って開いておく力が弱まり、息を吸うたびにのどがつぶれやすくなります[1]。米国の推計では、中等症以上(AHI15以上)の睡眠呼吸障害の約6割がBMI25以上の体重増加によるもので[21]、体重が10%増えると中等症以上の無呼吸になる確率が約6倍に上がったという追跡研究もあります[22]。日本肥満学会のガイドラインも、睡眠時無呼吸症候群を「肥満症」の診断に関わる健康障害のひとつに挙げています[5]。
一方で、太っていない方にも睡眠時無呼吸は起こります。あごが小さい・後ろに引っ込んでいる、のどの奥が狭い、扁桃が大きいといった体のつくりが関係するためです。東アジア系の患者さんは欧米系に比べ、同じ体格でも顔面の骨格の影響で無呼吸が重くなりやすいという研究があります[23][24]。ただしこれは集団としての傾向で、見た目や人種で個人を判断できるものではありません。「やせているから大丈夫」とは限らない、と覚えておいてください。
治療についてわかっていること
減量で無呼吸の改善が期待できますが、正常化せず治療の継続が必要な場合もあります。1年間の生活習慣介入で平均約11kg減量した試験でAHIが正常化した方は1割強、超低カロリー食で約20kg減量した試験では約2割でした[25][26]。肥満をともなう中等症以上の無呼吸では、減量とCPAPを組み合わせ、継続できた方でどちらか一方より血圧の低下が大きかったという試験もあります[27]。減量に取り組みながらCPAPなどで気道を守り、減量後にCPAPを続けるかどうかは、再度検査して判断します。自己判断で外さないでください。
補足として、2026年5月には、BMI27以上で中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対する薬(チルゼパチド、製品名ゼップバウンド)が日本で承認されました[12]。ただし、原則BMI30以上、3か月以上の食事・運動療法と栄養指導を受けても十分に減量できていないこと、処方できる医療機関や医師の要件など使用条件が細かく定められており、どなたにでも使える薬ではありません[12]。同じ成分の2型糖尿病治療薬(製品名マンジャロ)とは適応が異なります。
無呼吸との関係
MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)は、お酒以外の原因で肝臓に脂肪がたまり、体格・血糖・血圧・中性脂肪・HDLコレステロールのうち1つ以上に問題がある状態の新しい呼び名です。従来の「NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)」から2023年の国際的な合意で名称が変わり、日本でも2024年に日本語名が定められ、2026年4月に国内ガイドラインが改訂されました[6]。脂肪肝の一部は肝臓の線維化(硬くなること)へ進み、肝硬変や肝がんのもとになります。
横断的な研究をまとめた解析では、睡眠時無呼吸のある方は脂肪肝、脂肪肝炎、肝線維化を持つ確率がそれぞれ約2倍で、年齢・性別・BMIを考慮しても関連は残りました[28]。肝生検で診断された脂肪肝の患者さんでは、線維化が進んだ方ほど無呼吸の合併が多いという報告もあります[29]。仕組みとしては、動物実験で、間欠的な低酸素が酸化ストレス、ミトコンドリア(細胞のエネルギー工場)の障害、炎症、交感神経の過剰な働きを通じてインスリン抵抗性と脂質代謝の異常を招き、肝臓への脂肪の蓄積と線維化を進めることが示されています[30]。ただし、これらは「関連がある」「動物ではこういう仕組みが働く」という段階で、人で無呼吸が脂肪肝の原因だと証明されたわけではありません。肥満やインスリン抵抗性という共通の土台も大きく関わります。
治療についてわかっていること
CPAPで肝機能の数値(ALT・AST)が改善したという報告はありますが、多くは治療前後を比べた小規模な研究です[31]。脂肪肝と無呼吸をあわせ持つ方をCPAPと対照に無作為に割り付けた6か月の試験では、肝臓の脂肪量や硬さに差がありませんでした[32]。国内のMASLDガイドラインも睡眠時無呼吸症候群との関連を取り上げていますが、CPAPを脂肪肝の治療として位置づけてはいません[6]。脂肪肝の管理の中心は、体重・血糖・脂質・血圧の管理と、線維化リスクに応じた定期的な評価です。薬が必要とは限りませんが、生活習慣の改善と定期的な評価が大切です(くわしくは MASLD(脂肪肝)の記事 へ)。
無呼吸との関係
胃食道逆流症(GERD)は、胃酸の逆流で胸やけなどの症状や食道の粘膜の傷が起こる病気で、内視鏡で傷が見える「逆流性食道炎」と、傷はないが症状がある「非びらん性逆流症」の両方を含みます[7]。「GERD=逆流性食道炎」ではありません。
複数の研究をまとめた解析では、睡眠時無呼吸のある方はGERDを持つ確率が約1.8倍でした[33]。考えられる仕組みは、ふさがったのどで息を吸おうとして胸の中の圧力が大きく下がり、食道と胃の境目を締める筋肉(下部食道括約筋)や横隔膜に負担がかかって、胃の内容物が引き上げられやすくなるというものです[34]。ただし日本の研究では、無呼吸の後に目覚めかける瞬間に括約筋が一時的にゆるんで逆流が起きていたという報告もあり[35]、仕組みは一つではありません。肥満は両方の原因になるため共通の要因の影響も大きく、国内外のGERDのガイドラインで睡眠時無呼吸は主要なリスク因子とはされていません[7]。
治療についてわかっていること
無呼吸の患者さん331人を追跡した研究では、CPAPを使った方で夜間の逆流症状のスコアが約半分に減り、使わなかった方では変わりませんでした[36]。ただし症状の聞き取りによる観察研究で、無作為化試験ではありません。CPAPで夜間の逆流症状が軽くなる方はいますが、GERDの治療として確立しているのは、生活習慣の工夫と胃酸を抑える薬などの標準治療です。両方の症状がある方は、それぞれをきちんと評価します。
無呼吸との関係
腎臓は血液がたくさん流れる臓器でありながら酸素の消費も多く、もともと酸素不足に陥りやすい構造です。夜間の低酸素、交感神経の働きすぎ、血圧や体液量を調節するホルモンの仕組み(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系)の活性化、夜間の高血圧や血圧の変動が重なると、腎臓のろ過装置(糸球体)に圧力がかかり、腎機能の低下や尿蛋白につながると考えられています[2]。
日本の透析をしていない慢性腎臓病の患者さん100人の研究では65%にAHI5以上の無呼吸があり、腎機能が低いほど無呼吸を持つ確率が高くなっていました[37]。腎機能が下がるにつれて無呼吸と夜間低酸素が増えるという海外の報告もあります[38]。腎機能中等度低下(ステージG3~G4)の日本人161人を追跡した研究では、中等症以上の夜間低酸素がある方は腎機能の低下が速く、夜間低酸素は独立した危険因子でした[39]。夜間の低酸素と尿蛋白(微量アルブミン尿)の関連も報告されています[40]。
関係は一方向ではありません。腎臓病で体に水分がたまると、横になったときに脚の水分が首やのどへ移動し、気道がむくんで狭くなります。透析患者さんでは、夜間に脚から移動した水分量が無呼吸の時間と関連していました[41]。無呼吸が腎臓を傷め、腎臓病が無呼吸を悪くする――双方向の関係が考えられています。
治療についてわかっていること
無呼吸をあわせ持つステージG3~G5の腎臓病の方42人を後ろ向きに調べた研究では、1晩4時間以上かつ7割以上の夜にCPAPを使えていた方は腎機能の低下がゆるやかで尿蛋白も少なかったと報告されています[42]。ただし使えていた方は12人だけで、腎機能がほぼ正常な方を対象にした大規模試験の追加解析では差がありませんでした[43]。循環器領域のガイドラインは、中等症以上の無呼吸をあわせ持つ腎臓病の方に腎臓の予後改善を目的としたCPAPを「考慮する」としています[1][2]。CPAPで「透析を防げる」「腎機能低下を止められる」とまでは言えません。血圧・血糖・塩分の管理や腎臓を守る薬といった基本の治療とあわせて、無呼吸を評価する価値がある、というのが現時点の位置づけです。腎臓病のガイドラインも、適度な睡眠時間を確保することを提案しています[8]。
無呼吸との関係
COPDは、主に長年の喫煙で肺の空気の通り道と肺胞が傷み、息が吐きにくくなる病気です。COPDと閉塞性睡眠時無呼吸が同じ方に併存している状態を「オーバーラップ症候群」と呼びます。日本呼吸器学会のCOPDガイドライン(2026年改訂の第7版)でも無呼吸は全身の併存症のひとつとして取り上げられ、合併が疑われるときは睡眠検査が必要とされています[9]。
COPD側から無呼吸を起こしやすくする要因として、心臓の負担で脚にたまった水分が横になると首へ移動すること、喫煙による上気道の炎症、筋力の低下、ステロイド薬の影響の可能性などが挙げられています[44]。逆に、無呼吸の低酸素や炎症がCOPDの気道の炎症を悪化させる可能性も指摘され、動物実験では間欠的な低酸素が炎症や酸化ストレスを通じて肺の障害を起こすことが示されています[45]。日本のCOPDの患者さんはやせ型の方が多く、太っていなくてもオーバーラップは起こりえます。日本人の無呼吸の患者さんでは、COPDが重なると血管の硬さの指標が高いという報告もあります[46]。
治療についてわかっていること
オーバーラップの方は、夜間の酸素低下や二酸化炭素の上昇が起こりやすく、増悪による入院や死亡のリスクが高いことが知られています。海外の観察研究では、CPAPで治療されていないオーバーラップの方はCOPDだけの方に比べて死亡が約1.8倍、入院を要する増悪が約1.7倍だった一方、CPAPで治療されていた方ではリスクの上昇がみられませんでした[47]。ただしCPAPを使うかどうかを無作為に決めた試験ではなく、日本人での報告もまだありません[9]。CPAPはのどの閉塞を防ぐ治療であって、COPDそのものを治す治療ではありません。COPDの吸入薬は、ステロイドを含むものであっても、無呼吸を理由に自己判断で中止しないでください。気になることがあれば主治医にご相談ください。
認知機能・もの忘れとの関係(主要8領域とは別の、研究が進んでいる領域)
複数の研究をまとめた解析では、睡眠呼吸障害のある方はのちに認知機能の低下を起こすリスクが約1.3倍で[48]、高齢女性を追跡した研究では、約5年後に軽度認知障害や認知症と診断される確率が約1.9倍でした[49]。深い睡眠は脳の休息と記憶の整理に欠かせない時間で、それが毎晩細切れにされ酸素も下がることの影響は小さくないと考えられています。ただし、「CPAPで認知症を予防できる」と言い切れる段階ではありません。治せる負担から治しておくことは理にかなっていますが、効果を約束できるものではないことも正直にお伝えしています。認知症専門医として、もの忘れ外来でも睡眠の状態は確認するようにしています。
📋 病気別のまとめ(一覧表)
| 病気 | 無呼吸との関係 | 治療についてわかっていること |
|---|---|---|
| 高血圧 | 夜間・早朝高血圧、治療抵抗性高血圧の原因のひとつ | CPAPで血圧は下がる(平均数mmHg)。降圧薬・減塩は続ける |
| 心房細動 | 低酸素と胸の中の圧変動が心房に負担。合併が多い | 再発予防・アブレーション効果の改善を目的に治療を考慮。無作為化試験では結果が分かれる |
| 心不全・冠動脈疾患 | 合併が多く、病態を悪化させる | 症状・心機能の改善は期待できる。心筋梗塞や死亡の予防効果は未確立 |
| 脳卒中 | 危険因子。脳卒中後にも高頻度(双方向) | 発症予防効果は証明されていない。使用良好例で示唆。脳卒中後の機能回復目的で考慮 |
| 2型糖尿病 | インスリン抵抗性を介して発症リスクを高める | 血糖への効果は小さく、使用時間や対象で異なる。糖尿病が治るわけではない |
| 肥満・肥満症 | 最大の要因。ただし非肥満でも起こる | 減量で改善が期待できるが、正常化せず治療継続が必要な場合もある。減量後は再評価 |
| 脂肪肝(MASLD) | 関連あり(横断研究)。機序は主に動物実験 | 肝機能値の改善報告はあるが、脂肪肝・線維化への治療効果は未確立 |
| 胃食道逆流症 | 関連あり。圧変動や肥満などが関与 | 夜間の逆流症状が減る報告あり。標準治療は別に必要 |
| 慢性腎臓病 | 夜間低酸素・ホルモン・血圧を介して腎臓に負担(双方向) | 使用良好例で腎機能・尿蛋白に良い報告(小規模)。透析予防までは言えない |
| COPD | 併存=オーバーラップ症候群。増悪・死亡リスクが高い | 治療例で入院・死亡が少ない観察研究あり。COPD自体は治らず、吸入薬は継続 |
| 認知機能 | 認知機能低下のリスク上昇と関連 | 認知症予防効果は未確立 |
⚖️ CPAPで期待できること/まだ明確でないこと
CPAPは、鼻に装着したマスクから空気を送り、睡眠中にのどがふさがらないよう支える治療です。無呼吸治療の柱ですが、「効く」といっても何に効くのかを分けて考えることが大切です。
✅ 期待できること(複数の無作為化試験で示されている)
⚠️ まだ明確でないこと(研究途上、または結果が分かれている)
「効果がまだ確立していない」は「治療する意味がない」ではありません。眠気や血圧への効果は確かですし、心臓や腎臓への好ましい変化を示す報告も積み重なっています。研究でよく使われる「1晩4時間以上」という区切りは、効果を調べるための目安であって、「4時間使えば十分」「それ以上は外してよい」という意味ではありません。眠っている時間はできるだけ装着するのが基本です。使いにくさがあれば、マスクの種類や設定の調整で改善できることも多いので、遠慮なくお伝えください。
👀 こんな方は、睡眠の状態も相談してください
次のような症状や状況は、無呼吸を疑うきっかけになります。症状だけで診断はできませんし、逆に眠気がほとんどなくても無呼吸がある方は少なくありません。とくに心臓や脳の病気のある方は、眠気を自覚しにくいことが知られています。
睡眠のサイン
- 大きないびき、いびきが途切れて「息が止まっている」と言われた
- 寝ても疲れが取れない、熟睡した感じがしない
- 朝起きたときに頭が重い・痛い
- 日中に強い眠気がある、会議や運転中にうとうとする
- 夜中に2回以上トイレに起きる
持病のサイン
- 血圧の薬を飲んでいるのに朝の血圧が高い、薬を増やしても下がりにくい
- 食事や運動に取り組んでいるのに、HbA1cが改善しない
- 心房細動・不整脈・心不全を指摘されたことがある、脳梗塞・脳卒中を起こしたことがある
- 脂肪肝、腎機能の低下や尿蛋白、COPDを指摘されている
- 最近もの忘れが気になり、睡眠の質も落ちている
「太っていないから」「昼間は眠くないから」という理由だけで除外しないでください。あごの形や加齢、更年期以降の変化、心臓や腎臓の病気による体液の変化など、体重以外の要因でも無呼吸は起こります。
🏥 かとう内科での検査・治療 ― 持病と睡眠をひとつの窓口で
高血圧は内科、不整脈は循環器科、脂肪肝は消化器科、もの忘れは脳神経内科――と分かれがちなこれらの病気は、睡眠という土台の上でつながっています。当院では、生活習慣病の管理と睡眠時無呼吸の検査・治療をあわせて行っています。血圧や血糖の数値を見ながら、必要に応じて睡眠の検査を組み合わせ、治療の全体像を一緒に考えます。
検査は、ご自宅で一晩寝るだけの簡易検査から始めることが多く、結果や持病の状況によっては、一泊入院で脳波や心電図なども同時に記録する精密検査(ポリソムノグラフィー:PSG)を当院で行います。CPAP治療も当院で導入・管理しています。どの検査から始めるか、入院検査が必要かどうかは症状や合併症によって異なり、全員が同じ手順になるわけではありません。なお、CPAPを保険で始められるかどうかは、検査の種類(簡易検査か入院精密検査か)と無呼吸低呼吸指数(AHI)、症状の有無で決まります。詳しくは診察の際にご説明します。
持病を他の医療機関で診てもらっている方も、睡眠の検査だけを受けていただけます。結果は必要に応じてかかりつけの先生と共有します。検査の流れ、料金、入院の時間、予約方法は 睡眠時無呼吸の診療・検査案内 をご覧ください。
❓ よくあるご質問
Q. 太っていなくても睡眠時無呼吸になりますか?
A. なります。あごが小さい・後ろに引っ込んでいる、のどの奥が狭い、扁桃が大きいといった体のつくりや、加齢による筋肉のゆるみが関係します。東アジア系の方は同じ体格でも骨格の影響で無呼吸が重くなりやすいという研究もあります。体重だけで判断せず、いびきや無呼吸の指摘があれば検査を検討してください。
Q. 昼間に眠くなくても、検査が必要なことはありますか?
A. あります。循環器領域のガイドラインは症状の有無を問わずAHI5以上を睡眠呼吸障害と定義し、高血圧(とくに治療抵抗性)、心房細動、心不全、脳卒中、腎臓病の方には、症状の聞き取りとスクリーニング検査を行うことを勧めています[2]。眠気がなくても、夜間や早朝の血圧、不整脈、夜間頻尿の形で影響が出ていることがあります。
Q. CPAPを使えば、血圧や糖尿病の薬はやめられますか?
A. 基本的には「両方」です。CPAPで血圧が下がり、結果として薬を減らせる方はいますが、それは血圧の記録を見ながら主治医が判断することです。血糖への効果は小さく、糖尿病の薬・食事・運動の代わりにはなりません。自己判断で薬をやめると、無呼吸の治療で得た効果を打ち消してしまいます。
Q. 痩せればCPAPをやめられますか?
A. 減量で無呼吸の改善が期待できますが、正常化せず治療の継続が必要な場合もあります。体重が大きく減ったら再度検査を受けて、CPAPを続けるか、圧の設定を変えるか、中止できるかを判断します。外してよいかどうかは、検査の結果で決めましょう。
Q. 夜中にトイレに起きることも関係しますか?
A. 関係することがあります。無呼吸で胸の中の圧力が変動すると尿を増やすホルモンが出やすくなり、夜間頻尿につながると考えられています。国内の報告では、無呼吸の患者さんの40%が夜間2回以上トイレに起きていました[2]。ただし夜間頻尿は前立腺や膀胱の病気、糖尿病、心不全、飲水の習慣でも起こるため、あわせて評価します。
Q. 検査は自宅でできますか?
A. 簡易検査はご自宅でできます。小さな機器を装着して普段どおり眠るだけで、呼吸と血液中の酸素の変化を記録します。その結果や持病の状況によっては、一泊入院の精密検査(PSG)で睡眠の深さや不整脈も含めて詳しく調べます。どちらから始めるかは診察でご相談ください。
📚 参考資料・文献
主な資料・ガイドライン・公的資料
- 帝人ヘルスケア(監修:椎名一紀 東京医科大学茨城医療センター循環器内科). Review Topics of OSAS「いま見直す、OSASの全身への影響」. 2026年(医療者向け資料。本記事はこの資料を出発点に、下記の一次資料で内容を確認して再構成しています)
- 日本循環器学会ほか. 2023年改訂版 循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン. JCS2023_kasai.pdf/英語版:Kasai T, Kohno T, et al. Circ J 2024;88:1865-1935. J-STAGE
- 日本呼吸器学会監修, 厚生労働科学研究班. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020. 南江堂(CQ5-1, CQ17-1, CQ17-2, CQ18-1, CQ18-2). PDF(日本呼吸器学会)
- 日本糖尿病学会. 糖尿病診療ガイドライン2024 第21章 2型糖尿病の発症予防(21-7 睡眠は2型糖尿病の発症にどの程度関与するか?). PDF(日本糖尿病学会)
- 日本肥満学会. 肥満症診療ガイドライン2022. ライフサイエンス出版. 日本肥満学会(全文公開ページ)
- 日本消化器病学会・日本肝臓学会編. MASLD診療ガイドライン2026(改訂第3版). 南江堂, 2026年4月(BQ3-5 MASLDと睡眠時無呼吸症候群、内分泌異常、高尿酸血症は関連するか?). 南江堂
- 日本消化器病学会編. 胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021(改訂第3版). 南江堂. PDF(日本消化器病学会)
- 日本腎臓学会編. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023 第6章 生活習慣(CQ:CKD患者において適度な睡眠時間を確保することが推奨されるか?). PDF(日本腎臓学会)
- 日本呼吸器学会COPDガイドライン第7版作成委員会編. COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第7版 2026. メディカルレビュー社, 2026年3月. 日本呼吸器学会
- 日本高血圧学会. 高血圧管理・治療ガイドライン2025. ライフサイエンス出版, 2025年8月. 出版社ページ
- 日本脳卒中学会 脳卒中ガイドライン委員会編. 脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕. 協和企画, 2023年. 出版社ページ
- 厚生労働省. 最適使用推進ガイドライン チルゼパチド(販売名:ゼップバウンド皮下注)~閉塞性睡眠時無呼吸症候群~ 令和8年5月. PDF(PMDA)/日本イーライリリー. プレスリリース 2026年5月18日(承認:中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群、ただしBMI27kg/m2以上に限る). PDF
主な原著論文・メタ解析
- Loke YK, et al. Association of obstructive sleep apnea with risk of serious cardiovascular events: a systematic review and meta-analysis. Circ Cardiovasc Qual Outcomes 2012;5:720-728.
- McEvoy RD, et al. (SAVE Investigators). CPAP for prevention of cardiovascular events in obstructive sleep apnea. N Engl J Med 2016;375:919-931.
- Sánchez-de-la-Torre M, et al. (ISAACC). Effect of obstructive sleep apnoea and its treatment with continuous positive airway pressure on the prevalence of cardiovascular events in patients with acute coronary syndrome: a randomised controlled trial. Lancet Respir Med 2020;8:359-367.
- Foster GD, et al. (Sleep AHEAD Research Group). Obstructive sleep apnea among obese patients with type 2 diabetes. Diabetes Care 2009;32:1017-1019. PMC
- Shang W, et al. Benefits of continuous positive airway pressure on glycaemic control and insulin resistance in patients with type 2 diabetes and obstructive sleep apnoea: a meta-analysis. Diabetes Obes Metab 2021;23:540-548. DOI
- Herth J, et al. Effects of continuous positive airway pressure therapy on glucose metabolism in patients with obstructive sleep apnoea and type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis. Eur Respir Rev 2023;32:230083. DOI
- Martínez-Cerón E, et al. Effect of continuous positive airway pressure on glycemic control in patients with obstructive sleep apnea and type 2 diabetes. A randomized clinical trial. Am J Respir Crit Care Med 2016;194:476-485. PubMed
- Shaw JE, et al. The effect of treatment of obstructive sleep apnea on glycemic control in type 2 diabetes. Am J Respir Crit Care Med 2016;194:486-492. DOI
- Young T, Peppard PE, Taheri S. Excess weight and sleep-disordered breathing. J Appl Physiol 2005;99:1592-1599. DOI
- Peppard PE, et al. Longitudinal study of moderate weight change and sleep-disordered breathing. JAMA 2000;284:3015-3021. PubMed
- Li KK, et al. Obstructive sleep apnea syndrome: a comparison between Far-East Asian and white men. Laryngoscope 2000;110:1689-1693. DOI
- Lee RWW, et al. Differences in craniofacial structures and obesity in Caucasian and Chinese patients with obstructive sleep apnea. Sleep 2010;33:1075-1080. DOI
- Foster GD, et al. A randomized study on the effect of weight loss on obstructive sleep apnea among obese patients with type 2 diabetes: the Sleep AHEAD study. Arch Intern Med 2009;169:1619-1626. DOI
- Johansson K, et al. Effect of a very low energy diet on moderate and severe obstructive sleep apnoea in obese men: a randomised controlled trial. BMJ 2009;339:b4609. BMJ
- Chirinos JA, et al. CPAP, weight loss, or both for obstructive sleep apnea. N Engl J Med 2014;370:2265-2275. PubMed
- Musso G, et al. Association of obstructive sleep apnoea with the presence and severity of non-alcoholic fatty liver disease. A systematic review and meta-analysis. Obes Rev 2013;14:417-431. DOI
- Petta S, et al. Obstructive sleep apnea is associated with liver damage and atherosclerosis in patients with non-alcoholic fatty liver disease. PLoS One 2015;10:e0142210. PLoS One
- Mesarwi OA, Loomba R, Malhotra A. Obstructive sleep apnea, hypoxia, and nonalcoholic fatty liver disease. Am J Respir Crit Care Med 2019;199:830-841. DOI
- Chen LD, et al. Effect of continuous positive airway pressure on liver enzymes in obstructive sleep apnea: a meta-analysis. Clin Respir J 2018;12:373-381. DOI
- Ng SSS, et al. Continuous positive airway pressure does not improve nonalcoholic fatty liver disease in patients with obstructive sleep apnea. A randomized clinical trial. Am J Respir Crit Care Med 2021;203:493-501. PubMed
- Wu ZH, et al. The relationship between obstructive sleep apnea hypopnea syndrome and gastroesophageal reflux disease: a meta-analysis. Sleep Breath 2019;23:389-397. Springer
- Demeter P, Pap A. The relationship between gastroesophageal reflux disease and obstructive sleep apnea. J Gastroenterol 2004;39:815-820. PubMed
- Kuribayashi S, et al. Mechanism of gastroesophageal reflux in patients with obstructive sleep apnea syndrome. Neurogastroenterol Motil 2010;22:611-e172. DOI
- Green BT, Broughton WA, O'Connor JB. Marked improvement in nocturnal gastroesophageal reflux in a large cohort of patients with obstructive sleep apnea treated with continuous positive airway pressure. Arch Intern Med 2003;163:41-45. DOI
- Sakaguchi Y, et al. High prevalence of obstructive sleep apnea and its association with renal function among nondialysis chronic kidney disease patients in Japan: a cross-sectional study. Clin J Am Soc Nephrol 2011;6:995-1000. DOI
- Nicholl DD, et al. Declining kidney function increases the prevalence of sleep apnea and nocturnal hypoxia. Chest 2012;141:1422-1430. PubMed
- Sakaguchi Y, et al. Association of nocturnal hypoxemia with progression of CKD. Clin J Am Soc Nephrol 2013;8:1502-1507. DOI
- Furukawa S, et al. Nocturnal intermittent hypoxia as an associated risk factor for microalbuminuria in Japanese patients with type 2 diabetes mellitus. Eur J Endocrinol 2013;169:239-246. DOI
- Elias RM, et al. Rostral overnight fluid shift in end-stage renal disease: relationship with obstructive sleep apnea. Nephrol Dial Transplant 2012;27:1569-1573. DOI
- Puckrin R, et al. Renoprotective effects of continuous positive airway pressure in chronic kidney disease patients with sleep apnea. Int Urol Nephrol 2015;47:1839-1845. Springer
- Loffler KA, et al. (SAVE Investigators). Effect of obstructive sleep apnea treatment on renal function in patients with cardiovascular disease. A secondary analysis of the SAVE trial. Am J Respir Crit Care Med 2017;196:1456-1462. DOI
- McNicholas WT. COPD-OSA overlap syndrome: evolving evidence regarding epidemiology, clinical consequences, and management. Chest 2017;152:1318-1326. DOI
- Tuleta I, et al. Intermittent hypoxia contributes to the lung damage by increased oxidative stress, inflammation, and disbalance in protease/antiprotease system. Lung 2016;194:1015-1020. Springer
- Shiina K, et al. Overlap syndrome: additive effects of COPD on the cardiovascular damages in patients with OSA. Respir Med 2012;106:1335-1341. DOI
- Marin JM, et al. Outcomes in patients with chronic obstructive pulmonary disease and obstructive sleep apnea: the overlap syndrome. Am J Respir Crit Care Med 2010;182:325-331. PubMed
- Leng Y, et al. Association of sleep-disordered breathing with cognitive function and risk of cognitive impairment: a systematic review and meta-analysis. JAMA Neurol 2017;74:1237-1245.
- Yaffe K, et al. Sleep-disordered breathing, hypoxia, and risk of mild cognitive impairment and dementia in older women. JAMA 2011;306:613-619.
- Traaen GM, et al. Effect of continuous positive airway pressure on arrhythmia in atrial fibrillation and sleep apnea: a randomized controlled trial. Am J Respir Crit Care Med 2021;204:573-582.
