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  • 睡眠時無呼吸を放置するとどうなる?治療しないリスクをデータで解説|今治市 かとう内科

「様子を見よう」の間に、体では何が起きているか

交通事故・心臓・脳・血糖 ― 放置のリスクと、治療で取り戻せること

睡眠時無呼吸症候群 放置のリスク 2026.07.04 更新

「いびきくらいで病院なんて」「眠いだけだから、そのうち」――健診や家族の指摘を受けても、そう思って先延ばしにしていませんか。睡眠時無呼吸症候群のこわさは、本人が気づかないまま、事故・心臓・脳のリスクが静かに積み上がっていくことにあります。「様子を見る」その間に体で何が起きているのか、データでご説明します。

🌙 放置している間、体では何が起きているか

睡眠時無呼吸では、寝ている間に呼吸が止まるたびに血液中の酸素が下がり、呼吸が再開するたびに体が瞬間的に目覚めます(本人の記憶には残りません)。この「低酸素」と「覚醒」が一晩に何十回・何百回も繰り返されるのが、この病気の正体です。

そのたびに交感神経(体を緊張させる神経)が働くため、心臓と血管は夜通し休めません。この状態が毎晩続くと、夜だけでなく日中の血圧まで上がり、血管の内側が傷つき、体の中で炎症が進みます。つまり放置とは「何もしていない」のではなく、毎晩少しずつ血管と心臓と脳に負担を貯金している状態なのです。

📊 データで見る、放置のリスク

🚗 リスク① 交通事故 ― 発生率は約7倍という報告

海外の研究では、睡眠時無呼吸のある方の交通事故発生率は、そうでない方の約7倍と報告されています。無呼吸によって睡眠の質が落ち、日中の強い眠気と集中力低下を招くためです。ご本人だけでなく、ご家族や周囲を巻き込みかねないのが、このリスクの重いところです。お仕事で運転される方は特に、早めの検査をおすすめします。

❤️ リスク② 心臓と血管 ― 10年で差がはっきり出ます

重症の睡眠時無呼吸を治療せずにいた方々を約10年間追跡した海外の研究では、心筋梗塞や脳卒中などの重い心血管の病気を起こした割合が、健康な方に比べて明らかに高かったと報告されています。注目すべきはその先で、同じ重症でもCPAP治療を受けていた方々では、このリスクの上昇が抑えられていました。高血圧や心房細動(脳梗塞の原因になる不整脈)との関係も深いことがわかっています。

🧠 リスク③ 脳 ― 脳卒中、そして認知機能への影響

脳卒中を起こした方を調べると、その多くに睡眠時の呼吸の異常が見つかることが知られています。さらに近年は、無呼吸による低酸素の繰り返しが脳のはたらき(認知機能)にも影響しうるという報告が出てきています。当院の院長は脳神経内科の専門医として、睡眠時無呼吸を「脳を守る」観点からも重視しています。

🩸 リスク④ 血糖・生活習慣病の悪化

睡眠時無呼吸は糖尿病とも深くつながっており、放置すると血糖コントロールが乱れやすくなります。くわしくは 「睡眠時無呼吸と糖尿病は、なぜつながるのか」 で解説しています。

⏳ 「そのうち自然に治る」は、残念ながら期待しにくい

睡眠時無呼吸の主な原因は、寝ている間に空気の通り道(気道)が狭くなることです。加齢とともに喉の筋力は落ち、体重が増えれば気道はさらに狭くなります。つまり放置した場合、年月とともに軽くなるより、重くなる方向に働く要因のほうが多いのです。「痩せたら治るかも」は一面の真実ですが、減量には時間がかかります。減量に取り組む間もリスクは進みますから、治療と減量は同時に進めるのが現実的です。

🔄 良い知らせ ― 治療すれば、多くは取り戻せます

ここまで厳しいデータを並べましたが、この病気には確立した治療法(CPAP)があり、治療を始めれば日中の眠気や倦怠感は多くの場合すみやかに改善し、血圧が下がり、将来の心臓・脳の病気のリスクを抑えられることが報告されています。先ほどの10年間の研究が示すとおり、「重症だったかどうか」より「治療したかどうか」で先々が分かれます。

そして最初の一歩は、拍子抜けするほど簡単です。ご自宅でいつも通り一晩寝るだけの簡易検査から始まります。痛みはなく、仕事を休む必要もありません。検査の流れと費用は 「簡易検査と一泊入院の精密検査の違い」 をご覧ください。

✅ ひとつでも当てはまったら、検査のタイミングです

  • 家族に「いびきがうるさい」「呼吸が止まっている」と言われた
  • 会議中や運転中など、日中に強い眠気に襲われる
  • 朝起きたときに頭が痛い、寝たのに疲れが取れない
  • 高血圧の薬を飲んでいるのに、血圧がなかなか下がらない
  • 最近体重が増えた、首まわりが太くなった

※痩せている方でも、顎が小さい・喉が狭いなどの骨格によって睡眠時無呼吸は起こります。「太っていないから大丈夫」とは言えません。

❓ よくあるご質問

Q. 症状が軽いうちは、放置してもいいですか?

A. 軽症でも、日中の眠気などの症状があれば治療の対象になりえます(マウスピース治療が保険適用になる場合もあります)。また簡易検査は実際より軽く出ることがあるため、「軽いから大丈夫」の自己判断は禁物です。まず検査で現在地を確かめましょう。

Q. お酒や睡眠薬は関係ありますか?

A. あります。飲酒は喉の筋肉をゆるめて気道を狭くするため、無呼吸を悪化させます。就寝前の飲酒を控えるだけで軽くなる方もいます。睡眠薬にも同様の作用を持つものがあるので、服用中の方は診察でお知らせください。

Q. 何科を受診すればいいですか?

A. 内科で対応できます。当院は睡眠時無呼吸の簡易検査から一泊入院の精密検査、CPAP治療まで一貫して行っており、高血圧・糖尿病・脳の病気といった関連疾患もあわせて診療しています。

この記事の監修

かとう内科 院長 加藤 丈陽

日本内科学会 総合内科専門医(認定番号 029447)/日本神経学会 神経内科専門医・指導医/日本認知症学会 認知症専門医・指導医/日本老年医学会 老年病専門医
かとう内科(愛媛県今治市立花町1-10-5/TEL 0898-23-2310)は、睡眠時無呼吸症候群の簡易検査・一泊入院精密検査(部屋代無料)・CPAP治療に対応しています。

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