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  • コレステロールの病気で医療費助成は受けられる?脂質異常症と指定難病のはなし|今治市・かとう内科

コレステロールの病気にも「難病の医療費助成」がある

対象になる8つの病気と、申請の流れ

 
🟠 脂質異常症シリーズ 第33回・最終回

コレステロールの病気で、
医療費助成は受けられる?

シリーズもいよいよ最終回。今回は「お金」の話です。脂質(コレステロール・中性脂肪)の病気の中には、国の「指定難病」として医療費の助成を受けられるものがあります。知っておくと、いざというときの支えになります。最後までお付き合いください。

この記事のテーマ

コレステロールの病気で、医療費の助成を受けられることがあるって本当?

🌅 この記事のポイント
  • 脂質(コレステロール・中性脂肪)の病気のうち、8つが国の「指定難病」です
  • このシリーズで扱ったFHの重症型(ホモ接合体)も、その1つ
  • 指定難病に認定されると、医療費の助成(自己負担の軽減)が受けられます
  • 申請はお住まいの都道府県・指定都市へ。認定されると約3カ月で受給者証が届きます
  • 「該当するかも」と思ったら、まず主治医にご相談を。当院が入口になります

1脂質の病気にも「難病」がある

コレステロールや中性脂肪の異常の多くは、生活習慣や体質によるもの。でも中には、原因となる遺伝子まで分かっている、とても珍しい病気があり、そのうち8つが国の「指定難病」に指定されています。指定難病になると、医療費の助成を受けられます。

脂質異常症で「指定難病」となっている8つの病気
病気の名前 どんな病気か(ざっくり)
家族性高コレステロール血症
(ホモ接合体)
FHの重症型。両親の両方から受け継いだタイプで、LDLが非常に高い
原発性高カイロミクロン血症 中性脂肪が極端に高くなる
LCAT欠損症 善玉(HDL)が極端に低くなる
タンジール病 善玉(HDL)が極端に低くなる
シトステロール血症 植物由来のステロールが体にたまる
脳腱黄色腫症 特殊なコレステロール代謝物がたまり、神経症状などが出る
無βリポ蛋白血症 LDLが極端に低くなる
低βリポ蛋白血症
(ホモ接合体)
LDLが極端に低くなる

このうち、このシリーズでお話ししてきたFH(家族性高コレステロール血症)の重症型が、いちばん身近につながる病気です。ほかの7つは、いずれも非常にまれな病気です。

2「指定難病」ってどういうもの?

2014年に成立し翌2015年に施行された難病法によって、医療費助成の対象になる病気が「指定難病」と呼ばれるようになりました。指定難病になるには、おおまかに次のような条件があります。

📋 指定難病のおもな条件
・発病の仕組みが、まだ十分には分かっていない
・決定的な治療法が確立していない
・患者数が少ない(人口のおよそ0.1%未満)
・長く療養が必要
・客観的な診断基準がある
これらを満たし、診断基準・重症度の条件にあてはまると、医療費助成の対象になります。

3医療費助成の申請の流れ

「うちは該当するかも」と思ったら、流れはおおよそ次の通りです。難しそうに見えますが、ひとつずつ進めれば大丈夫。窓口の手続きはお住まいの自治体がサポートしてくれます。

主治医に相談・診断を受ける
まずは主治医へ。診断の確定や、申請に必要な診断書(臨床調査個人票)を作成します。必要に応じて専門施設と連携します。
必要な書類をそろえる
申請書、診断書、住民票、世帯の所得を確認できる書類、保険の情報などをそろえます。
都道府県・指定都市に申請する
お住まいの地域の窓口へ提出します。
医療受給者証が届く
認定されると、約3カ月後に「医療受給者証」が交付されます。申請後に指定医療機関でかかった医療費は、あとから払い戻しを請求できることもあります。
💡 認定基準に届かなくても
「軽症高額該当」というしくみがあり、認定基準にあてはまらない場合でも、高額な医療が続けて必要な人は助成の対象になることがあります。あきらめず相談してみてください。
🩺 当院の役割(入口)
「自分は対象になる?」という最初の相談の窓口を、当院(内科)が担います。診断の確定や申請手続きは、必要に応じて専門施設と連携して進めます。最新の対象疾患や条件は、難病情報センターのウェブサイトでも確認できます。

🌅シリーズのおわりに

全33回にわたってお届けしてきた「脂質異常症シリーズ」、これが最終回です。コレステロールの基本から、糖尿病や高血圧との関係、肝臓・腎臓・脳卒中とのつながり、女性や高齢の方のこと、FH、そして今回の医療費助成まで——ずいぶん長い道のりでした。ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

😊 いちばん伝えたかったこと

コレステロールの管理は、派手な治療ではありません。けれど、毎日の小さな積み重ねが、10年後・20年後のあなたの血管を確実に守ります。数値に一喜一憂しすぎず、でも油断もせず。困ったときは、ひとりで抱えこまずに相談してください。

当院は、今治で皆さんの「かかりつけ」として、これからも一緒に歩いていきます。気になることがあれば、いつでも診察でお聞きください。

▶ もう一度、第1回から
「そもそもコレステロールって何?」から始まるシリーズ第1回へ。気になる回だけ読み返すのもおすすめです。

🔗あわせて読みたい(診療案内)

▶ 糖尿病の診療について
コレステロールと並んで大切な、血糖の管理。当院の糖尿病診療のまとめはこちら。
▶ 高血圧の診療について
血圧・血糖・コレステロールは、まとめて整えるのがいちばん。高血圧の診療案内はこちら。
🩸 コレステロールについて(解説一覧) → 基準値・検査・薬・食事から、家族性高コレステロール血症(FH)まで。
この記事の監修
医療法人 かとう内科 院長 加藤 丈陽(たけあき)
日本内科学会 総合内科専門医(認定番号 029447)
日本神経学会 神経内科専門医(第5474号)・神経内科指導医(第3843号)
日本認知症学会 認知症専門医・指導医/日本老年医学会 老年病専門医
愛媛県今治市立花町1-10-5 TEL 0898-23-2310
参考文献
  1. 小倉正恒 編:新装改訂版 見直し!脂質異常症.日本医事新報社,2026.
  2. 難病情報センター:指定難病患者への医療費助成制度のご案内.
  3. 「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法,2014年成立・2015年施行).

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