禁煙すると認知症予防にもなる?

ただし「禁煙後の体重増加」には注意が必要です

禁煙というと、肺がん、心筋梗塞、脳卒中、COPDなどの予防を思い浮かべる方が多いと思います。

しかし最近の研究では、禁煙は認知症のリスク低下や、認知機能低下を遅らせることにも関係している可能性が示されています。

今回、米国の成人を対象とした大規模なコホート研究では、禁煙した人は、喫煙を続けている人と比べて、将来的な認知症リスクが低い傾向にありました。

しかも、長く禁煙を続けることで、そのリスクは非喫煙者に近づいていく可能性も示されています。

つまり、ざっくり言えば、

禁煙は、脳にとっても良い可能性がある

ということです。


でも、ここからが大事です

今回の研究で特に興味深いのは、
禁煙後に体重が増えすぎると、認知症予防のメリットが弱まるかもしれない
という点です。

研究では、禁煙後2年間の体重増加が5kg以下の人では、禁煙による認知症リスク低下の恩恵が見られやすい傾向がありました。

一方で、禁煙後に10kgを超えて体重が増えた人では、禁煙による認知症リスク低下の効果がはっきりしにくくなっていました。

もちろん、これは「太ったら禁煙しても意味がない」という話ではありません。

禁煙そのものは非常に大切です。

ただし、

禁煙したから終わりではなく、禁煙後に太りすぎないことも大切

ということです。


禁煙後に太りやすい理由

禁煙後に体重が増える方は少なくありません。

理由としては、

・口寂しさで間食が増える
・味覚が改善して食事がおいしくなる
・ニコチンによる食欲抑制がなくなる
・ストレス発散の方法が食べることに変わる

などがあります。

特に、もともと糖尿病、高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群、肥満がある方では、禁煙後の体重増加が生活習慣病全体に影響することがあります。


禁煙と体重管理はセットで考える時代へ

今回の研究から考えると、禁煙外来では単に「タバコをやめましょう」だけでなく、

禁煙後に体重を増やしすぎないこと

も一緒に考える必要があります。

禁煙は、肺や心臓だけでなく、脳を守るためにも大切です。

ただし、禁煙後に10kg以上体重が増えてしまうと、せっかくの禁煙のメリットが一部弱まる可能性があります。

だからこそ、

禁煙+体重管理+生活習慣病の管理

をセットで行うことが大切です。


まとめ

禁煙は、認知症リスクの低下や認知機能低下の予防にも関係している可能性があります。

ただし、禁煙後に体重が大きく増えてしまうと、そのメリットが弱まるかもしれません。

大切なのは、

タバコをやめること
禁煙後に太りすぎないこと
血糖・血圧・脂質・体重を一緒に管理すること

です。

禁煙はゴールではなく、健康を取り戻すスタートです。

かとう内科では、禁煙外来だけでなく、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、睡眠時無呼吸症候群なども含めて、生活習慣全体を考えた診療を行っています。

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